
こんにちわ~流です!今回は建築工事の流れを解説するよ!
この記事でわかること
- 何もない状態から建物ができるまでの流れがわかります。
- 建築工事の流れに電気工事がどのように関わって行くかがわかります。
- 意外??電気工事は工事の最初から最初まで現場にかかわってくる理由がわかります。
建築工事の流れを把握し、各工程における電気工事の作業を覚えると業務の優先順位もつけることができるようになり、スキルアップにつながります。

大まかな建築工程の名称・作業内容の把握は若手代 人でも初めに知っておくべきことだよ!
こんな人におすすめ
- 建築現場ってどんなことをしてるんだろーって気になる一般の方
- 初めて新築工事を担当することになり不安でいっぱいの若手代人の方
- 初めて部下をもったけど何を教えればいいんだろーって悩む上司・先輩方

それでわ解説!!
超基本!建築工事の流れ~更地から建物が完成するまで~
建築工事の流れをすごーくざっくり分けると下記の3つの流れに分かれます。
- 基礎工事
- 躯体工事
- 内装工事

聞きなれない言葉があっても気にしない!ひとつづつ説明していくよ!
基礎工事とは~基礎は建物の土台!すべての建物はここからスタート!~
基礎とは建物と地面唯一の接触部分で、建物の過重を全て受け止め支える役割をしています。基礎のような建物の強度に関わる部分を「構造体」と呼び、設計時に複雑な計算が行われ建物を支えられるように設計されています。基礎工事に欠陥があると建物が傾いたり等重大な欠陥につながり、大問題に発展することもある部分です。
基礎工事の流れは下図の通りです。

掘削工事
基礎は土の中で建物を支えている部分になるため完成時は地面に埋まっています。ですので 基礎工事時には基礎の部分を重機で掘って作業範囲を確保します。「根切り」と言ったりもします。
捨てコン
「捨てコンクリート」の略で基礎を作っていく土台としてコンクリートで下地を作ります。
建物の構造とは関係ない部分になるため捨てコンクリートと呼ばれています。
地面には墨も出せず、高さもすぐ変わってしまうため硬いコンクリートに基礎の墨出を行っていくわけです。
墨出
墨出とは捨てコンクリート上に基礎の幅や種類など必要な情報を書き出していく作業です。
墨出がしっかりしていないと建物が図面通りに出来上がっていかないので間違いがないか注意が必要です。
鉄筋組立
墨出した捨てコン上に鉄筋を組み立てていきます。人間の身体で言うと骨の部分になります。
型枠組立
鉄筋が組み終わったらコンクリートを流すための型枠を組み立てます。大量のコンクリートで型枠が壊れないように鋼材を用いてがっちり組み固めます。
コンクリート打設
コンクリートを型枠に流しこむ作業です。「コン打」と呼ばれ現場では一大イベントの日になっています。コンクリートが固まってしまう前にどんどん流し込みコンクリートが一体となるようにしています。コンクリートが固まるまでの期間を「養生期間」といいます。
型枠解体・埋め戻し
養生期間終了後型枠を解体し、基礎の完成です。基礎の周りを埋め戻し、次の躯体工事へと進んでいきます。

鉄筋・型枠・コン打各工程で専門の業者が責任をもって作業しているんだよ!
基礎工事の流れは分かったかな? 次は躯体工事の説明をしていくよ!
躯体工事とは~建物の骨組、建築工事のメイン作業!~
躯体工事は1階から順番に建物の骨組み・壁を組み立て行く作業になります。躯体工事が終わると建物の大枠の形が見えてき、現場ができてきた!って感じになります。
大きく分けてコンクリート造(RC造)と鉄骨造(S造)に分かれています。
RC造の躯体工事の流れは下図の通りです。


コンクリート造(RC造)の建物は鉄筋→型枠→コン打ちの流れは基礎工事と一緒だよ!ここではどの順番で躯体工事を進めていくかを解説するよ!
土間工事
1階部分の床コンクリートのことを「土間」といいます。基礎の上に1階部分の床を作る作業になります。土間が完成してからいよいよ建物の階高を上げていく工程に進みます。
壁・柱の鉄筋、型枠工事
床ができたら次は壁と柱です。細かい順番は下記のとおりです。
①型枠片側起こし
壁の片側の型枠を先に建て壁の位置の基準を出していきます。窓の入る部分などは型枠でコンクリートが入らないように事前に開口になっています。
②鉄筋組立
型枠のできた場所から順番に鉄筋を組み立てていきます。壁に必要な強度によって鉄筋の太さなどが変わります。開口部には鉄筋で開口補強を行い開口部が崩れないように補強しています。
③型枠伏返し・固定
鉄筋が組み終わると片側の型枠を取付箱状にし、コンクリート打設の準備を行います。

基礎工事ではこの後コン打ちを行ったけど躯体工事では先に1フロアの型枠と鉄筋をすべて作ってからコン打ちを行うよ!
梁・スラブ型枠
壁の型枠の上に上階部分の床と床を支える梁の型枠を組み立てていきます。
「支保工」という器具を使用し、床からスラブ・梁全体を支えてコンクリート打設時の荷重に型枠が耐えられるように補強をします。
梁スラブ鉄筋
完成した型枠の上に梁→スラブの順番で鉄筋を組み立てていきます。
周りに壁がない状態での作業となるため、安全管理にかなり気を遣う作業となります。
吹:夏場のスラブ作業は「灼熱地獄」という言葉がお似合いなほど影もなく鉄筋が太陽で熱々になる最低環境だったりします(汗
コンクリ打設
すべての鉄筋・型枠が完了したらコンクリート打設です。壁の中にきれいにコンクリートが流れ込むように型枠を叩いたり、バイブレーターという機械で振動させてコンクリートを打っていきます。
1階が終われば同様の手順で2階、3階と上階へ1フロアづつ建物を上げていきます。

広さにもよるけどRC造は各階約1ヵ月づつくらいかけながら躯体を上げていくよ!
次にS(鉄骨)造の躯体工事の流れは下図の通りです。

鉄骨建て方(柱・梁部分)
S造の躯体工事のうち鉄骨でできているのは柱と梁になります。
基礎工事の後建物全体の柱と梁の組み立てを行います。
鉄骨建て方が完了すると建物の形が見えてきます。
スラブデッキ・コンクリ打設
柱と梁だけで床がありません。床部分も鉄骨‥ではありません。
「デッキプレート」と呼ばれる材料を梁間に設置し、鉄筋組立を行い、RC造同様にコンクリートを打設してスラブとします。
屋根・外壁工事
RC造お異なりS造では外壁と屋根は最後に行われます。
屋上のある建物では屋根はなく最上階のスラブが屋根替わりとなります。
RC造の外壁はコンクリートですがS造ではALCやサイディング等いろいろな種類があります。
種類よって気を付けるべき点や工法が変わってきますので注意が必要です。
内装工事とは~内装と建物の仕上工事、建築工事の山場です!~
内装工事とは建物の用途に合わせて内部を造りこんでいく工事です。
間仕切りや天井を軽量鉄骨材を用いて作り、ボード貼り、仕上(塗装・クロス)を行う、建物完成に向けた最終段階の作業になります。
内装工事の流れは大きく分けると次の通りとなります。
間仕切り下地→天井下地→ボード張り→仕上げ工事→床工事

内装工事は建物完成に向けてのラストスパートの工事だよ!
ひとつづつ勉強していきましょう!
間仕切り下地
間仕切りとは小部屋など建物の使用に合わせて各フロアを間を仕切る壁のことで「間仕切り壁」と呼ばれます。RCでは躯体工事時に一部コンクリートで間仕切り壁を作っていることもありますが多くは軽量鉄骨(LGS)で躯体工事後に間仕切り壁を作成します。
下地として組んだLGSにボードと仕上げ工事を行って壁ができています。
天井下地
間仕切りと同様に天井も軽量鉄骨で下地を組みます。現場では「軽天」と呼ばれています。
スラブと軽天の間が世に言われている「天井裏」と呼ばれている部分になり、そこに配線などが行われています。
ボード張り
間仕切りと天井の下地ができたらボードと呼ばれる板を貼っていきます。
ボードとは石膏でできているものです。壁や天井の仕様によってボードの厚みなどが決まっています。

下地は基本的には壁→天井の順が多いけど天井下だけに行う間仕切りなどは天井下地の後に間仕切り下地を行います。結構順番が状況で変わってくるので気を付けておきましょう!
仕上げ工事
ボード貼りまで完了すると建物としての形が内部まで完成した感じになります。
各部屋の用途に応じて壁紙や壁の塗装や家具を据え付けたりなど最終の完成に向けた仕上げを行っていきます。
床工事
床工事は建物で一番最後に行われる工程です。なぜなら床を貼るともう土足では歩けませんし作業のごみなどを落とさないようにする必要があるからです。仕上げをしていない床はコンクリートのままです。そこに長尺シートや塗装、タイルカーペットなどで床の仕上げを行っていきます。 床工事の完了後、美装(掃除のこと)やワックスをかけて建物の完成となります。
色々な検査を経て合格すれば竣工、引き渡しになります。

建物ができるまでの流れはわかりましたか?次は各工程で電気工事がどうかかわっていくか説明するよ!
建築工事の中での電気工事のタイミング
建築工事の中で電気工事はいつ施工すると思いますか?「配線とか器具付けだから~内装工事と一緒かな?」というイメージが出てきやすいと思います。しかし実際は基礎、躯体、内装各工事すべてにおいて関わって行く必要があります。
順番に解説していきましょう。
基礎工事時に行う電気工事
基礎は建物の下、地中にあります。そのため、建物に電気を引き込む配線、外灯など建物の外に出る配線を行うためのルートの確保をする必要があります。基礎を横断する必要がある個所に「スリーブ」という貫通用の穴を設置します。基礎の大きさによって施工可能範囲が決まっている点に注意しましょう。
躯体工事時中に行う電気工事
躯体工事の時も基礎と同様に梁のスリーブやスラブ内に取り付けるボックスや配管をコンクリート打設前に施工します。床についているコンセントなどをイメージするとわかりやすいかと思います。RC造では壁もコンクリートで施工するため壁に設置するスイッチなどを取付るためのボックスや配管を鉄筋工事の後に取付しておきます。

躯体工事時のボックスの仕込み作業はタイミングが命!常に工程の変化を察知できるようにアンテナを張り巡らせておく必要があります!
躯体工事後に行う電気工事
躯体完成後内装工事が始まるまでの間に天井内の配線や器具取付の準備など、間仕切り、天井下地が来る前に作業を行います。電気工事が一番現場で目立っている時期になります。
内装工事時における電気工事
内装工事中も各工程に合わせた施工が必要になってきます。ひとつづつ見ていきましょう。
間仕切下地組立中
躯体壁の時と同様に間仕切り壁に取り付ける機器のためのボックスや配管を行います。
天井下地組立後
天井に照明器具を取り付けるための準備を行います。埋込型器具であれば開口の墨出、開口補強を行います。直付型器具であれば天井面に取付用のボルトの取付を行います。地域によっては天井の開口墨出、開口補強は軽天工事業者さんが行ってくれます。
ボード貼り後
ボード貼りを行うことで器具取付用のボックスが隠れてしまうため取付用の開口を開けていきます。開口を忘れたまま仕上げが来てしまうともし位置を間違えたら修正が大変になってしまいます。
仕上げ工事後
仕上げ後は電気工事も仕上げの器具付け作業を行います。床仕上げが来ると脚立など使う気が引けてくるのでなるべく床が来る前に器具の取付を完成させてしまいます。
器具取付完了後、電気を送り照明の点灯確認やコンセントの電圧確認を行って完成です。

電気工事は配線だけじゃなくで基礎・躯体の時から作業が必要になることがわかったかな?私はまだ更地の時からしっかり検討して躯体工事後の変更が起きないように努力しています。
まとめ
今回は建築工事の進め方と電気工事のかかわりについて解説しました。
- 建築工事のおおまかな順番は基礎→躯体→内装工事の順番
- 基礎とは地中の中にある建物の土台
- 躯体とは柱・梁など建物の構造体
- 内装とは建物を用途に合わせた仕上げ
- 電気工事は基礎~内装までずっと現場に携わっている。

今後各工事での電気工事の作業の注意点などまとめていこうと思っています。
それでは本日もご安全に!
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